*臨床におけるスピリチュアリティ*
医療現場で「希望」と「信頼」をどう育むのか
あなたの患者は、自分の受けている治療に「希望」を持っていますか?
そしてあなたは、医療を、患者を、そして自分自身を信頼して、治療に臨んでいますか?
「がん」という大きなストレスに患者が向き合うとき、「絶望」に苛まれていたとしたらどうでしょう。
「私はがんで二年以内に死ぬに違いない。」「治療は効果がないに違いない。私の人生真っ暗だ。」
医療従事者がいかに手厚い治療やケアを施しても、このような絶望的な思いを患者が持っていたとしたら、果たして治療は効果的に行えるでしょうか?
一方、「私は健康を取り戻せる。」「治療は効果的だ。まだまだこれからも人生を謳歌できる。」このような希望を患者がいだくことができたならば、たとえ、医学的には厳しい状況であろうとも、その治療はより効果的に、そして時として予想以上に良い結果を導くこともあるでしょう。
では、どのようにして目の前の患者が「希望」を育めるようサポートできるのでしょうか。
現在の医療の現場ではEBM(Evidence Based Medicine)を軸として、その診断、治療がいかに科学的に裏打ちされたものかどうかが重要視されます。しかし、EBMが「厳しい」状況と判断した場合、果たしてそこに「希望」の入り込む余地はあるのでしょうか?
目に見えるもの、科学的に裏打ちされたものだけではなく、目に見えないもの、科学的には証明されてはいないものにも信頼を育み、「科学的な根拠はないけど、わたしは大丈夫。そしてあなたも大丈夫。」というこの感覚。EBMが重要視される現代の医療現場だからこそこのようなスピリチュアリティを育むことも大切なのです。
さらに、患者に希望を与えようとするとき、医療者であるあなた自身のスピリチュアリティを無視するわけにはいきません。われわれ医療者は、科学者としてスピリチュアリティからは目をそむけるように教育されてきました。しかし、治療者たるあなた自身の中に健全なスピリチュアリティを育み、見えないものにも希望と信頼を深めることこそが、患者を真の「希望」と「信頼」へと導いてくれるのです。それは決してEBMを追求するだけでは得られません。
今回第3回となるがん認知行動療法研究会では、「医療の現場でいかにスピリチュアリティを育むのか」をテーマに、聖路加国際病院精神腫瘍科の保坂隆医師による講義とワークを行います。さらに、サイモントン療法の手法も取り入れてあなた自身が健全なスピリチュアリティを育み、そしてあなたの前の患者さんにも『希望』『信頼』を育んでいただけるようサポートしていきます。
保坂の講義では、①「祈る」を科学する ②死に方の四象限 と題して、保坂自身の体験を通して垣間見えた科学と魂の接点に迫ります。
サイモントン療法からは、大きな柱の一つであるイメージ療法を創始者カール・サイモントンが提唱したメディテーション(瞑想)を通して実際に体験していただきます。
保坂隆からのメッセージ
精神科の外来をやめて、精神腫瘍科を新設していただき、
さらに緩和ケアチームのメンバーになり、さまざまなステージの癌患者さんに
お会いするようになって4年以上が経過しました。
この4年間はショッキングな日々の連続でしたし、今もそれが毎日続いています。
解決の糸口のほんの切れ端でもいいので、それを求めて、高野山大学の通信制の大学院生になって
もう2年が経過し、修士論文の審査を受ける段階にまでやっと到達できました。
でも、まだ解決の糸口はつかみ切れていません。
ただ、それが垣間見える時がいくつかあり、これまでも「となりのトトロ」に隠された異次元空間(あの世)の
存在について考察したり、空海の死に方から学んだものを、機会あるごとにお話してきました。
今回は、もっと臨床の中で見えたものについてお話ししたいと思っています。
ひとつは、どうやら死後の世界を信じていたり、スピリチュアリティを持っている方のほうが、穏やかな亡くなりかたをする点です。
これについて4つのタイプに分けて話したいと思います。
もうひとつは、祈りについての考察をします。祈りはどこの文明でもみられるものですが、今ではこの祈りについてのRCTデザイン、つまりエビデンス・レベルの最も高い研究も報告されてきました。
今回はそれを俯瞰し、みなさんと共有したいと思っています。さらに、祈る側に起こっていることも脳科学的に説明していこうと思っています。
臨床から得たスピリチュアリティについて、皆さんとじっくりと考えていきたいと思っています。
サイモントン療法のポイント
サイモントン博士は、癒しには「希望」と「信頼」が大きな役割を果たすと言っています。今回のセミナーでは、あなた自身が、見えるものや見えないものにも「希望」と「信頼」をはぐくんでいけるようサイモントン療法の手法を紹介します。
また、サイモントン療法の大きな柱の一つであるイメージ療法と、「いま・ここ」に意識を戻すことで心の穏やかさを取り戻すマインドフルネス瞑想の理論と実践についてみなさんと一緒に取り組んでいきたいと思います。
修了証を発行いたします
当セミナーにご参加いただいた方には修了証を発行いたします。
ただし、当修了証は医療者に限定し発行いたしますのでご了承ください。
医療機関に勤務されているセラピストの方は勤務形態などを確認の上、発行が可能ですのでご相談ください。
尚、修了証は1日の全てのプログラムを受講された方のみへの発行となります。
セミナー概要
- 題 名:
- がん認知行動療法研究会(CCBT) 第3回セミナー「臨床におけるスピリチュアリティの活用」
- 日 時:
- 2014年9月7日(日)10:00~16:45
- 10:00〜11:00
- 「祈る」を科学する (保坂)
- 11:00〜12:00
- 臨床における瞑想の活用 (川畑)
- 12:00〜13:15
- 昼食
- 13:15〜14:15
- 希望・信頼・内なる叡智(川畑)
- 14:15〜15:00
- デモンストレーション&質疑応答
- 15:00〜15:15
- 休憩
- 15:15〜16:15
- 死に方の四象限(保坂)
- 16:15〜16:30
- 質疑応答
- 16:30〜16:45
- 受講票配布
- 16:45
- 閉会
※進行状況によりスケジュールや内容が変更することがあります。
- 講 師:
- 保坂 隆(聖路加国際病院精神腫瘍科医長)
川畑のぶこ(聖路加国際病院精神腫瘍科心理カウンセラー/サイモントン療法認定トレーナー)、他サイモントン療法認定スタッフ - 場 所:
- 品川フロントビル 東京都港区港南 2-3-13
- 参加資格:
- 原則的としてがん医療に関わる医療従事者
(医師・看護師・薬剤師・介護福祉士・医療ソーシャルワーカー・理学療法士等ですが、これ以外の方もご相談に応じます)
医療者以外の方は聴講生として参加できますが、以下の原則に従うことをご了承下さい。①質問やコメントはできません
②専門用語の説明等はいたしません
③グループワークに関しては聴講生のみのグループとして参加可とします
④修了証は発行しません
⑤参加費は一般参加者と同じです ※参加資格等の詳細は事務局にお問い合わせ下さい - 定 員:
- 60名
- 参加費用:
- 1名様 30,000円(税別)
2名様以上 24,000円(税別)x 2名 - 主 催:
- がん認知行動療法研究会(CCBT)(株式会社経営科学出版内)
担当: 青野
〒150-0021 東京都渋谷区恵比寿西1-18-4 AHM’S ONE 9F
TEL:0120-217-154(電話受付時間 平日10:00-17:00)
FAX:0120-427-155
E-MAIL: info@cancercbt.com
WEB: http://cancercbt.com/
セミナーの内容に関するお問合せ先はこちら ↓
TEL:03-6435-1534(NPO法人サイモントン療法協会事務局)
WEB:http://www.simontonjapan.com/
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